【日本語教育能力検定試験】独学ノート

日本語教育能力検定試験について、私が取り組んで効果的だったと思う学習方法をまとめます。

試験Ⅰ問題15【15~19世紀の日本語】

日本語や日本語教育の歴史についてはこれまでも出題されてきましたが、今回はニッチなところを衝かれました。

日本語教育能力検定試験に合格するための世界と日本』(以下『世界と日本』)を読んでいた方は多少有利だったと思います。

 

問1 「日本大文典」について

1604~08年にロドリゲスによって編まれた日本語文法書

答えは③です。

 

問2 「日本大文典」などは(  )版と呼ばれている

答えは①、キリシタン版(キリシタン資料)です。(完全攻略ガイド162p.)

 

問3 海上遭難した日本人漂流民とその活動内容

これは『世界と日本』にもなかったのでWebで調べました。

①×松本亀次郎は『譯解日語肯綮大全』の著者ですが、漂流していません。

②×三矢重松は国文学者。

③○大黒屋光太夫はロシアに漂流しました。『欽定全世界言語比較辞典』の編纂に関わりました。

④×岡本千万太郎は『日本語の批判的考察』を書きましたが漂流していません。

 

漂流した人を選んだら良かったんですね・・・答えは③です。

 

問4 長崎出島のオランダ商館医は?

答えは②シーボルトです。

 

問5 最初に日本語講座が設立された高等教育機関は?

シーボルトに影響を受けたドイツ人ホフマンは、シーボルトの資料を整理し、1851年にオランダのライデン大学で初の日本語教授となった」(『世界と日本』より)

答えは④です。

試験Ⅰ問題14【在留資格】

問1 入国管理局が想定している「高度外国人材」とは?

入国管理局資料

http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_3/system/index.html

我が国が積極的に受け入れるべき高度外国人材とは・・・
「国内の資本・労働とは補完関係にあり,代替することが出来ない良質な人材」であり,「我が国の産業にイノベーションをもたらすとともに,日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働市場の発展を促し,我が国労働市場の効率性を高めることが期待される人材」とされています。

答えは③です。 

 

問2 高度専門職1号に認められている出入国管理上の優遇措置

上記の資料もしくは『出入国管理』リーフレットより

1.複合的な在留活動の許容

2.在留期間「5年」の付与

3.在留歴に係る永住許可要件の緩和

4.配偶者の就労

5.一定の条件下での親の帯同許可

6.一定の条件下での家事使用人の帯同許可

7.入国・在留手続の優先処理

永住権を付与されるわけではないので、答えは④です。

 

問3 看護師・介護福祉士を目指す人材に関する受入制度の対象ではない国

EPA経済連携協定)に基づく看護師・介護福祉士候補者の受入の対象国は、インドネシア・フィリピン・ベトナムです。

国際厚生事業団より(https://jicwels.or.jp/?page_id=16

答えは②です

 

問4 「定住者」の就労について

「定住者」は身分に基づく在留資格なので、就労に制限がありません(完全攻略ガイド357p.)。

答えは③です。

 

問5 「日系人」が「定住者」を与えられる条件

・日系二世

・日系三世

・日系四世のうち、日系三世の扶養を受けて生活する未成年の未婚の実子

(Webサイト『外国人ビザ申請ネット』より)

答えは②です。

試験Ⅰ問題13【挨拶表現】

問1 「具体的な情報の授受を必要としないやりとり」

①○単なるご挨拶です

②③④×「指示」「依頼」「返答」と具体的な情報のやりとりがあります

答えは①だと思います。

 

問2 「他者との関係性を構築したり維持したりする機能」

ヤコブソンの6機能説

 a)表出的機能

 b)能動的機能

 c)叙述的機能

 d)詩的機能

 e)メタ言語的機能

 f)交話的機能・・・話し手と相手の間の心理的・物理的なつながりを作る機能(挨拶言葉など)

答えは②だと思います。

 

問3 「多義的で複数の発話行為に使用されるもの」

①②④×意味が限られています。

③○「どうも」・・・挨拶、お礼など、いろいろな意味で使われます

答えは③だと思います。

 

問4 同居の家族に使わない挨拶表現

①○「こんにちは」は言いませんね。

②③④×「おやすみ」「ただいま」「ありがとう」は言います。

答えは①だと思います。

 

問5 「使用場面や用法に変化が見られる挨拶表現」

①②③×本来の意味で使われていると思います

④○「お疲れ様です」は本来、仕事の終わりなどに相手を労うために用いていたと思いますが、最近は用法が広がって挨拶言葉としても使われていると思います。

答えは④だと思います。

 

試験Ⅰ問題11【言葉の乱れ】

問1 「ら抜き言葉」を選ぶ

ら抜き言葉」は、Ⅱ型動詞の可能表現から「ら」が抜ける現象(完全攻略ガイド71p.)。

①②「切れる」「売れる」はⅠ型動詞「切る」「売る」の可能形。

③「書かれる」はⅠ型動詞「書く」の受身形。

④「考えれる」は、Ⅱ型動詞「考える」の可能形「考えられる」から「ら」が抜けている状態。

答えは④だと思います。

 

問2 「さ入れ言葉」について

さ入れ言葉」は、本来「さ」が入っていないⅠ型動詞(五段動詞)の使役形に「さ」を入れて使用すること(完全攻略ガイド71p.)。

答えは③だと思います。

 

問3 「言葉の乱れ」について

①×言葉の乱れを引き起こすのは若者や大衆の方だと思います。

②×言葉の乱れは話し言葉に現れやすく、書き言葉には現れにくいと思います。

③○

④×「言葉のゆれ」は、ある語が変化する過程で、その語形等について、本来の形に対して拮抗する形が別に生じ、両者が並存する状態(文化庁の国語政策についての報告により)。

ex.「あたたかい」/「あったかい」、「感ずる」/「感じる」など

答えは③だと思います。

 

問4 「新語・流行語」について(不適当なものを選ぶ)

①②④×

③流行語は一時的なブームで終わる言葉で、次の若者世代に引き継がれるものではないと思います。

答えは③だと思います。

 

問5 言葉の変化に関する記述

①○

②③④×いずれも本来の意味と誤用が反対です。

試験Ⅰ問題9【第二言語習得と母語】

問1 行動主義心理学に基づく言語習得観

「学習のしくみとは、ある刺激に対する反応の組み合わせを強化することであり、その連合が強固になる」(完全攻略ガイド187p.)

①×

②○

③×「他者に問題解決の足場を作ってもらう」のはスキャフォールディング。構成主義心理学のヴィゴツキー

④×クラッシェンのモニターモデルの「インプット仮説」「情意フィルター仮説」についての記述のようです

答えは②だと思います。

 

問2 母語と目標言語の差異は学習の困難点であるという主張

対照分析では、第二言語学習者の誤用のほとんどが第一言語からの負の転移だと認識されていました(完全攻略ガイド280p.)

答えは④だと思います。

 

問3 誤りの種類について

(完全攻略ガイド281p.)

・言語間エラーと言語内エラー

  言語間エラーは、第一言語第二言語の言語間の差異から生じる。

  言語内エラーは、学習の不完全さから生じる。母語とは関係ない。

・グローバルエラーとローカルエラー

  グローバルエラーはコミュニケーションに支障をきたすようなエラー

  ローカルエラーはコミュニケーションに支障のないエラー

①×「過剰般化」は言語内エラーで起こります

②×「母語干渉」は言語間エラーを引き起こします

③○

④×

答えは③だと思います。

 

問4 誤用分析研究の問題点(不適当なものを選ぶ)

はっきりした根拠がないのですが、誤用分析は縦断的観察のみで行われるわけではないので、答えは④かな、と思います。

‼️大原の速報は③ですが、私は④だと思います。

 

問5 「自然習得順序仮説」について

(完全攻略ガイド283p.)

第二言語習得においても、学習者は無秩序に第二言語を習得するのではなく、どの学習者も類似した一定の道筋をたどり、習得が進むとされる」

①③×自然習得順序仮説では、有標・無標の問題、明示的知識・暗示的知識の問題については言及されていない気がします。(←はっきりとは否定できないので自信なし)

④×「教科書の項目が必ずしも学習者にとって習得しやすい順序になっているとは限らない」とあります。

②○

答えは②だと思います。

 

試験Ⅰ問題8

問1 カウンセリングにおける「ラポール」の説明

ラポール」とは信頼関係のことです。

答えは①です。

 

問2 カウンセラーが行う「傾聴」について(不適当なものを選ぶ)

①○カウンセラーは自分が聞きたいことを引き出すことはしません。

②③④×その通りだと思います

答えは①だと思います。

 

問3 ベリーが提唱した「文化受容態度」の「周辺化」について

(完全攻略ガイド327p.)

「周辺化」は自文化、留学先の文化のどちらからも距離をとるあり方です。

答えは③だと思います。

 

問4 「文化相対主義」とは

(完全攻略ガイド255p.322p.)

「文化相対主義」とは、どの文化も優劣はなく、それぞれの価値を持っていると考え、相手の文化も認めていくという考え方。

答えは③だと思います。

 

問5 「高コンテクスト文化」について

(完全攻略ガイド316p.)

「高コンテクスト・コミュニケーション」は、言葉ではっきりと表現されず、多くの情報が環境、状況、非言語的要素の依存することが多く、言葉だけでは分かりにくい場合が多い。

答えは①だと思います。②③④は「低コンテクスト文化」の特徴です。

 

試験Ⅰ問題5【語彙の習得と学習】

問1 「使用語彙」の説明

使用語彙は、運用・産出が可能な語彙(完全攻略ガイド110p.)。

答えは③だと思います。②が理解語彙。

 

問2 初級学習者にとって覚えやすい語(不適当なものを選ぶ)

根拠がわからないので自信がありませんが、体感で。

①×造語力がある語は覚えやすいでしょう

②○用法が多い語(同音異義語)は覚えにくいでしょう

③×使用頻度や親近性が高い語は覚えやすいでしょう

④×モーラ数が少なく特殊拍がない語は覚えやすいでしょう

答えは②だと思います。

 

問3 教材を作る際にダイクシスに気をつける必要がある語の組み合わせ

ダイクシスとは、言葉の意味が発話の状況に大きく依存する表現(完全攻略ガイド34p.)。

①○すべてダイクシスです

②×「逃げる」がダイクシスではありません

③×「捨てる」がダイクシスではありません

④×ダイクシスではありません

答えは①だと思います。

 

問4 語の意味の指導

①×和語と漢語のどちらが易しいかは学習者の母語等によっても違います

②○そのとおりです

③×英語と外来語は表現や用法が違うものがあり、かえって難しいです

④×国によって漢字の意味が違うことがあります

答えは②だと思います。

 

問5 カードゲームを使った語彙学習について(不適当なものを選ぶ)

①③④×その通りです

②カードを見てヒントを与える学習者に、習った語を記憶する効果はないと思います。

答えは②だと思います。

‼️アルクの速報が①ですが、私は②だと思います。