【日本語教育能力検定試験】独学ノート

日本語教育能力検定試験について、私が取り組んで効果的だったと思う学習方法をまとめます。

部分的に下書きに落としています

皆さま、当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。

今、アルクの解答速報と大原の解答速報(試験Ⅰのみ)で自己採点してみたところ、だいぶ見解の相違があるようです。(アルクと大原も9問食い違っています)

不確かな解説を公開してはいけないと思いますので、解答速報とも一致している問題だけ残し、あとは下書きに落として再検討します。

【※一部、解答速報とは違いますが、私なりの考えを残している解答もあります】

自信を持ってupできるようになったものから順次戻していきます。よろしくご理解ください。

試験Ⅲ問題16【日本語教育の実態】

外国人や日本語教育に関する統計は実にさまざまあって混乱します。

この設問の中だけでも3つの統計が登場します。

文化庁日本語教育実態調査」

・交際交流基金「海外日本語教育機関調査」

法務省「在留外国人統計調査」

しかも、今回は各統計の表面的な知識だけでなく、中をしっかり読み込んで理解しないと解けない問題が出題されました。

 

問1 「在留外国人」について、2014~2016年に国籍・地域別人数が倍増したのはどこか?

これまでのような「多い順」じゃないんですね。

法務省の資料は何だか見にくいです。私が持っていたのはこの資料。

総務省「多文化共生推進プランから10年の状況」

http://www.soumu.go.jp/main_content/000401039.pdf

この資料は2015年までのデータしかないのですが、在留外国人数の推移のグラフを見ると、急激に増加しているのがベトナムだとわかります。

正解は④です。

 

問2 「地域日本語教育コーディネーター」に必要とされる五つの役割

www.bunka.go.jp

  1. 【現状把握・課題設定】地域日本語教室の現状及び問題の把握と課題の設定
  2. ファシリテーション】課題解決のプロセスの可視化による活動の推進
  3. 【連携(ネットワーク)】組織内外との調整や地域・組織・人の力をつなぐことによる協働の推進
  4. 【リソースの把握・活用】日本語教育のリソースの把握と課題に応じた適切な活用
  5. 【方法の開発】「生活者としての外国人」に適した日本語教育の方法の開発

選択肢を見比べると、③の内容はありません。

正解は③です。

 

問3 国際交流基金が実施している事業

①×これを実施しているのは国際協力機構(JICA)です

②○

③×これを実施しているのは日本学生支援機構です。

④×これを実施しているのは日本学生支援機構です。

正解は②です。

 

問4 学習者が減少した国とその理由

交際交流基金「海外日本語教育機関調査」を参照します。

https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/survey_2015/text.pdf

それぞれの学習者減少の理由は・・・

中国     中等教育において英語志向が高まったため

インドネシア 中等教育において第二外国語が必須科目から選択科目になったため

韓国     中等教育において第二外国語が必須科目から外されたため

正解は①です。

 

問5 (ア)と(イ)に入れるのに最も適当な組み合わせ

上記資料19p.「教育段階別の概況」より

 初等教育機関は、規模は小さいものの増加

 中等教育機関・高等教育機関では減少

正解は①です。

試験Ⅲ問題15【日本語指導の必要な児童生徒の教育】

問1 「特別の教育課程」における指導内容は?

問題文に掲載してある「学校教育法施行規則の一部を改正する省令等の施行について(通知)」を参照。

第2 留意事項

(1)(前略)当該児童生徒の日本語の能力を高める指導のみならず、当該児童生徒の日本語の能力に応じて行う各教科等の指導も含むものであること。(後略)

したがって、正解は②です。

 

問2 「BISC」と「CALP」について

(完全攻略ガイド301p.)

・生活言語能力(BICS)生活場面で必要とされる言語能力で、文脈の支えがある場合にはたらく。〔=文脈依存度高い・認知的負担が小さい〕

・学習言語能力(CALP)文脈の支えがない学習場面ではたらく。認知的に負担が大きい。〔=文脈依存度低い・認知的負担が大きい〕

したがって、正解は④です。

 

問3 「CLARINET」について

文部科学省ホームページの「CLARINETについて」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/001.htm

《このホームページの目的》

 このホームページは、国内外におけるインターネット利用環境がめざましい進展を遂げていることから、文部科学省が中心となって、時間的・空間的な制約を克服した海外子女教育・帰国児童生徒教育関係の教育相談や情報提供並びに海外にある日本人学校・補習授業校と国内の学校及び日本人学校・補習授業校同士などの情報交換等が行えるような場を、広く一般にも提供していくことを目的としています。

正解は①です。

 

問4 「JSLカリキュラム中学校編」の支援タイプ(不適当なものを選ぶ)

JSLカリキュラム中学校編」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/001/011.htm

この中の「日本語支援の5つの考え方」によると、

直接支援として「理解支援」「表現支援」「記憶支援」

間接支援として「自律支援」「情意支援」

があり、その中の「表現支援」は、表現内容の構成や日本語での表現を促す支援です。

正解は①です。

 

問5 「夜間中学校」について

日本経済新聞にこういう記事がありました

www.nikkei.com

①×一番多いのは中国人のようです

②○上記記事のとおりです。

③④×ちょっと非現実的だなあ、と思います。

正解は②です。

試験Ⅲ問題14【方言】

問1 地域方言の排除

沖縄の方言札が有名です。答えは④だと思います。

 

問2 「方言は肯定的に受け止められている」(不適当なものを選ぶ)

①②④×その通りだと思います。

③○大阪や福岡などが肯定的にとらえる傾向が強いです。埼玉・茨城など東京周辺では、否定的なニュアンスが強いように思います。

答えは③だと思います。

 

問3 「方言コスプレ」

関西人でもないのに「なんでやねん!」ということです。

答えは④だと思います。

 

問4 「新方言

新方言・・・新しい方言の使われ方。若い人がよく使う。「これめっちゃ好き」など。

答えは④だと思います。

 

問5 方言を守る活動(やっていないことを選ぶ)

①×東日本大震災の時に、医療者向けの東北方言データーベースが作られました

②○

③×あります。昨年は奄美で行われたようです

④×これはいろんな自治体がやっています

答えは②だと思います。

試験Ⅲ問題13【話し方の変化】

問1 同じ簡略化の規則で生じたペア

①×「だめになる」→「だめんなる」、「やりなさい」→「やんなさい」

②○「書いてはだめ」→「書いちゃだめ」、「飲んではだめ」→「飲んじゃだめ」

③×「持っていく」→「持ってく」、「置いておく」→「置いとく」

④×「分からない」→「分かんない」、「そうなのです」→「そうなんです」

答えは②だと思います。

 

問2 「アコモデーション理論」の例(不適当なものを選ぶ)

 

平成25年度(試験Ⅰ問題13)に出題されました。

アコモデーション理論」とは、相手によって話し方を変えることです。

 ・コンバージェンス(相手に合わせる話し方)

 ・ダイバージェンス(相手から離れる話し方)

①×コンバージェンスの例

②×ダイバージェンスの例

③○この場合、話している相手の影響で話し方を変えているわけではありません。

④×コンバージェンスの例

答えは③です。

‼️大原の速報が②ですが、上記の根拠より③と思います。

 

問3 「スピーチレベルが切り替わる」例

①②③はコードスイッチング

④がスピーチレベルの切り替えです

答えは④だと思います。

 

問4 フォリナートークに見られない、ティーチャー・トークの特徴

①×一般の人も構文はシンプルにすると思います。

②○教師が意識的に非文法的な発話をすることはないと思いますが、一般の人はふだん文法を意識していないので、非文法的になることもあるかと思います。

③×一般の人の方が過度にはっきりゆっくり発音すると思います。

④×一般の人も相手の反応を見て情報の出し入れの判断をすると思います。

解答は②だと思います。

‼️大原の速報が④ですが、私は②だと思います。

 

問5 「学習者から母語話者にフォーリナートークを減らすように働きかける方策」

答えは③と思います。母語話者の発話を理解していることを伝えると、わかりやすく伝える工夫が減っていくと思います。

試験Ⅲ問題12【公用語・仮名遣い・ローマ字等】

『新しい国語表記ハンドブック』(以下『国語表記ハンドブック』)が役に立ちました。

https://www.amazon.co.jp/dp/4385211388/ref=cm_sw_r_cp_api_WSL7zbXFH1QG4

 

問1 「公用語」の説明

公用語とは、国、州など、ある集団・共同体内の公の場において用いることを公式に規定した言語(Wikipediaより)。

答えは①だと思います。

 

問2 「現代仮名遣い」で採用されている表記の例

②×「言う」を「ゆう」とは表記しない

③×「映画」を「ええが」とは表記しない

④×「地震」を「ぢしん」とは表記しない

答えは①だと思います。

 

問3 「当用漢字表」について

『国語表記ハンドブック』より

当用漢字表は、法令・公用文書・新聞・雑誌・及び一般社会で使用する漢字の範囲を示したものである(当用漢字表まえがき第1項)

これより、答えは③だと思います。

 

問4 「訓令ローマ字」

ヘボン式訓令式の違いは「し、ち、つ、ふ、じ、しゃ」の表記に現れる(完全攻略ガイド160p.)。

ヘボン式「shi、chi、tsu、fu、ji、sha、ja」

訓令式 「si、ti、tu、hu、zi、sya、zya」

答えは①だと思います。

 

問5 送り仮名の指導について

『国語表記ハンドブック』より

内閣告示『送りがなの付け方』通則4〔許容〕

「読み間違えるおそれのない場合は、次の( )に示すように送り仮名を省くことができる」(後略)

①④×「申込」「当り」は許容されている送り仮名なので訂正する必要はない

②×「終わり」は正しい送り仮名で、「終り」は許容されていない

③○「向かう」は「向く」と区別するために、送り仮名の省略は認められていない。

  「向う」とすると「むこう」と区別がつかない

答えは③だと思います。

試験Ⅲ問題9【自己開示】

問1 「自己開示」について

(完全攻略ガイド250p.)

①○自己開示の際に言語化することで、自己の明確化が起こります。

②×自己開示は、自分自身に関することを「言語を介して」ありのまま伝えることです。非言語コミュニケーションによって行われるものは「自己呈示」です。

③×自己開示は、相手との親密性を高めたり、コミュニケーションを活性化したりするために行われます。社会的承認とは別のものだと思います。

④×自己開示には性差があると思います。おそらく女性の方がよく行います。

答えは①だと思います。

‼️大原の速報が③ですが、上記の根拠で①だと思います。

 

問2 日本で学んでいる外国人数と日本で働いている外国人数

問題に掲載されている資料にあたってみました。

答えは①です。

 

問3 「エポケー」とは?

「エポケー」とは、「ステレオタイプ的な判断や自文化中心主義にならないように、非人の話を聞くときにすぐに判断しないで、意識的に自分の判断を停止すること」(完全攻略ガイド251p.)

答えは③だと思います。

 

問4 「ジョハリの窓」について(完全攻略ガイド251p.)

①×「オープンな部分」が大きい人は、対人関係に対する積極性が高いです。

②○

③×「隠れた部分」が大きい人は、自己開示が苦手なので、他者とのコミュニケーションはとりにくいです。

④×「未知の部分」が大きい人は、自分に対する他者の反応への感受性は低いです

答えは②だと思います。

 

問5 自己開示の度合いが高まるとジョハリの窓はどう変化するか?

自己開示が高まると、他人に知られる部分(オープンな部分)が増え、他人が知らない部分(隠れた部分)が減ります。また、自己開示は自分について語ることなので、自分が知らない部分(盲目な部分・未知の部分)については変化しないと思います。

答えは③だと思います。